2022年12月2日金曜日

Fender Wide Range Humbucker Pickup オリジナルCUNIFEの解体とG&B製


最近巷で話題になっているFenderWide Range Humbucker(以降WRH)は、1990年初頭にハワイでボロボロの73年のTelecaster Deluxeを手に入れてからの付き合いになるのでおおよそ30年経ちますね。当時はどういうものかよくわからず使っていましたが、入手のきっかけはやっぱり見た目です。Walnutボディーに黒ピックガードにマウントされたWRHは最高にかっこ良かったんです。


一度このWRHは断線したことがあってリペアを頼んだことがあるのでばらしたことがあります。断線時の差し替えに用に知り合いにもらったスペアのWRHがあるんですが、今回解体して観察することができました。シールド線が短いのでリアに搭載されていたものでしょう、そうなるとDeluxe2nd GenerationThinLineですね。なかなか当時物の中身を見ることはないと思います、せっかくなので記録に残したいと思います。


裏面のスタンプの下二桁が74と読めます。74年製?

まずは半田を外してメタルカバーを外します。ベージュのボビンにCUNIFEのポールピースが互い違いに3個ずつ裏返しに搭載されています。シールド線の赤いホットがボビンの端子に繋がっているのが見えます。ボビンの下にプレートが入ってました。ロウ漬けされた気配は有りません。

見えにくいですが反対側のボビンとはグレーのジャンプ配線でつながっています。
コイルボビンはプレートを挟んで4つのマウントビスで止められています。
ボビンにはパーツナンバーと思われる010194の刻印

コイルのコールド側はメタルプレートに半田され、シールド線はプレートを通して通電している。

洋書のテレキャスター解説書にはフロント、リア共に以下の通りスペックが記載されています。



Wire: 42GA

Turns: 10000(Average) Both coils

Magnet: Cunife

DC Resistance: 10.6kΩ Both Coils

 

その説明にはSeth LoversはWRHの開発にあたりGibsonのハムバッカーよりもFenderに合うようブライトで高域にピークを持たせることに執着しマグネタイズドポールピースを使用したと記載があります、ここで登場するのがCunifeCopper-Nickel-Ferrite)といわれる合金マグネットで、それをねじ切り加工したポールピースマグネットは一般的なバーマグネットより磁束場が狭くなるため周波数特性が低く、より高域寄りのピックアップになるようです。

専門的なことはよくわかりませんがこれがWRHの音を構成する要素なんですね。

さあ手持ちの物はどうでしょう?といってもコイルの抵抗値だけしか測れませんが...

抵抗値は室温で変わるので念のため室温21℃です。

結果は左右のボビン共に5.24kΩで合計10.48kΩ、綺麗に左右で値が同じでした、こんなことってあるんですね。ここまできれいに合わせる必要はないのでただの偶然だと思いますが、

そして70年代当時このWRHは全て1MΩのPotVolTone共に)との組み合わせでマウントされています。ご存じの通り値の大きなPotほど高域成分がアースに落ちにくく失われにくい特性があります。以下は73年のTelecaster Deluxeのポット周り。すべてオリジナルの1MΩPotが使用されています。

そう、PickupPotにもFenderらしさを演出する秘密があったんですね。WRHFenderにマウントする場合1MΩPotは必然です。勿論好みがあるので一般的なハムバッカーのように500kΩもありです。ただその場合WRHらしさは出ないかもしれませんね。

 

おまけになりますが現行のG&BWRHも計測してみました。これはSquireStarcasterに搭載されているものですが、多分現行のFenderCunife以外のWRHはすべてこれじゃないかと思います。

 


計測したところFrontRearで以下の通り違いがありました。抵抗値だけを見ると巻き数を抑えて音抜けを良くしているのかなと思います。こちらも当然ですが1MΩポットとの組み合わせると少し本家のOriginal WRHのようなワイドレンジ感は近づきます。気になる方は是非試してみてください。 

室温20

Front: 7.76kΩ(3.97k+3.8k

Rear: 8.47kΩ (4.28+4.22)

ということでなかなか面白い観察ができました。

Alexander Pribora Guitar Pickups



ヤフオクパトロールで見つけたロシアの手巻き(スキャターワウンド)Pickup

スキャターワウンドしたものは音抜けが良く倍音が多く出力されるようです。早速HPを探してみるとCream Tele Set$82とあります。しかもInternational Shipping$5のフラットレート、素晴らしい! しかもフロントのピックアップカバーがオープンタイプ。PayPalが使えたので安心してオーダー(20217月時点)

 

フロントのピックアップカバーのトーンへの影響がわかった直後の発見だったので期待は膨らみますね。

International Orderだとだいたい2週間ぐらいで届くんですがなかなか届きません。メール連絡してみたんですが返事なしで結局オーダーから2か月かかりました。

結論、このピックアップいいです、音抜けもよく非常に好みの音でした。

 

残念ながら今は昨今の事情から購入通貨がドルからユーロに代わり値上がりしてしまった様です。今は同じCream Tele Setが€129Shipping Feeも€9になっています。


それでも興味のある方はサイトをのぞいてみてください。

https://www.priborapickups.com/


2022年11月10日木曜日

JUN TONE Pickups 断線ピックアップのRewind

前から気になっていた1974Telecaster Customの断線したリアピックアップ。何とか再生したいと以前から考えていました。そこでたまたまネットで見つけたRewindやリペアもやってくれるJUN TONE Pickupsさん、早速連絡して見積もりしてもらいました。




ついでに崩壊しかけたボビンのTexas Specialのフロントピックアップも一緒にリワインドしてもらうことにしました。1弦がわのポールピースが抜けてしまっていてピックアップの抵抗値もばらけて数値が落ち着かず状態。

 


74CustomのリアはフロントのWide Range Humbuckerに合わせて出力を調整してもらいました。42ゲージのエナメル線を9500ターンで約7.5kΩ。ポッティングしなおしてもらったのでボビンがきれいになりました。


Texas Specialのフロントはボビンのボトムを交換、42ゲージのエナメル線を8000ターンで約6kΩ。オプションにあった穴あきピックアップカバーを選択。少しポールピースを弦側に出してもらいました。ちょっとストラトキャスターを意識した感じですね。



フロントは一度ポールピースの極性の修正と再度巻き直しがありましたが、どちらも注文通りに仕上がって満足してます。


ピックアップのリワインドって結構高いんですよ。でもJUN TONEさんは非常に丁寧で良心的でした。

https://jun-tone.easy-myshop.jp/

 

 

2022年11月9日水曜日

SquireのReissue StarcasterのRewiring

2020年に入手してからずっと気になっていたコントロール周りの配線をアップデートしました。なんとなく頼りないビニール被膜線をUSA規格のシールドワイヤーとLensワイヤー、Militaryスペックの2芯ワイヤー、キャップはヴィンテージ物のWest-Cap、0.02μ,50Vに交換します。


箱モノは電気回路の取り外し、組込みが面倒ですね。ピックアップから外してトグルスイッチ、ポット、ジャック、弦アース線を外します。



ワイドレンジのピックアップカバーはFenderではなくSquireの文字が入ってます。中身は近年のCunifeじゃないG&B製ワイドレンジです。

組込み時に綺麗に収めるために厚紙でテンプレートを作りました。これをする事によって組み込みが数倍楽になります。

PotVol500kΩ、トーンに250kΩが使われていたので、本家に習って1MΩに変更します。本来Starcasterにはマスターボリュームが付いていてポットが五つありますがすべて1MΩのAカーブが使われています。ここ結構重要で、ポットは抵抗数値が大きいほど高音成分がアースに逃げずに出力されるのでフェンダーらしさを演出するためにも1MΩを使ったと思われます。70年代のワイドレンジピックアップは全て1MΩとのコンビネーションです。

ソリッドシャフトの1MΩなのでノブをFenderのアンプノブに変えました。これで見た目もちっと本家に近づきましたね。 


Fホールから配線があまり見えないように組み込んで完成です。

2022年4月24日日曜日

コロナウイルス感染症

2022年4月7日昼間より何となく体が変な感じ、帰宅して熱を測ると37.5度、あれ?もしかしたらと近所の病院を受診しました。PCRと抗原検査を受けて帰宅。翌日保健所から連絡があり陽性判定、あらー、とうとう感染してしまいました。ただひどい症状はなくちょっと熱があるだけ。このまま自宅で10日間の隔離生活が始まりました。以下は今回の記録です。

毎日保健所からショートメールで症状の確認連絡が来ます。陽性者になるとサイトに登録して報告をしないといけないようです。投薬等の処方箋は一切なしです。念のため市販の感冒風邪薬を3日間1日1回服用。

4/8 - 37~38度、軽い頭痛があるぐらいで特に体調不良はなく食事も普通に取りました。

4/9 ー 37~38度、のどの痛みが出てきました。せき込むようなことはなく何かを飲み込む以外はのどの痛みは気にならない、軽い頭痛と倦怠感あり

4/10 - 37~38度、のどの痛みがひどくなってきました。せき込むことはなく何かを飲み込む以外痛みはなし、軽い頭痛と倦怠感が続いています。

4/11 - 36.6~37度、のどの痛みは少なくなりました。軽く咳き込んだら大き目の血の塊が出ました。胃のむかつきが出てきました。

4/12 - 36.3度、のどの痛みはなくなり倦怠感と胃のむかつきだけ残ってます

4/13 - 36.2度、倦怠感以外特に異常はありません。

4/14 ー 36.0度、倦怠感と軽い頭痛あり、精神的にかなり負担あり、うつ状態に近い症状が出てきた。

4/15 - 36.0度、酷い胃のむかつきがあり結構つらい、嘔吐したくてもできない状態が続く、軽い下痢あり。

4/16 ー 36.6度、胃のむかつきはおさまった、軽い頭痛は有るが気分は発病後一番いい。午後からは急にすべての症状が消えて楽になった

4/17 ー 36.4度、今まで何だったのかという感じ、体調が完全に回復した

4/14に胃のむかつきが酷かったので健康相談に連絡した。胃の不調の報告はかなりあるようで胃薬を飲むように勧められた。ただ7日を過ぎると他人に移すほどの感染力はほとんどなくなっているようなので発熱がなければ問題ないレベルまで回復しているようで、自分の症状を考えるとほとんど完治していると感じました。ただもともと胃が悪いので普通の人より症状がひどく出たような気がします。

時期的にオミクロンと思われますが、相対的に見ても軽症でメインの症状は3~4日で収まりました。気持ち悪いのは症状の回復の仕方が極端で急に何もなかったように治る、普通の風邪やインフルエンザと違って寝込んだ後の体調不良が全くない。あと精神的にうつのような症状が出るのはやっぱり自然由来のウイルスではない(もともとは細菌兵器)のではないかと考えてしまった。

実際にかかって思ったのは持病がない又は高齢者でなければ怖がることは全くないということです。風邪やインフルエンザよりも症状は軽くて済みます。何で感染することを恐れさせているんでしょうか?

周りの感染者もまったく同じことを言っていました。若者であれば2日ほどで症状は治まるようです。やっぱり今回のコロナ騒ぎは何かおかしい。何か仕組まれていると感じてしまいました。効果のないマスクして自粛自粛でがんじがらめ、そろそろみんな何かおかしいと感じ始めてもいいんじゃないかな?

陰謀論者じゃないですけど、WHOのテドロス氏の正体、ビルゲイツとメリンダ財団とのつながり、ゲイツの人口削減計画、mRNAやDNAワクチンに含まれる酸化グリフェン、消された特効薬イベルメクチンなど、良く調べると何かが見えてくると思います。もちろんYoutubeなどでは消されてしまった情報ですが、よく調べるとこれらの謎を追及されている方々がたくさんいらっしゃいます。2022年はこの隠された情報が表に出始める年になるといいですね。

とは言っても感染しないのが一番です。専門家によればワクチンに頼らず自然免疫が一番の防御方法だそうです。日頃の健康を増進させて自分の体は自分で守りましょう。

2022年2月27日日曜日

2022年2月26日、ネイキッドのフロントガラス交換と事故

​跳ねてきた石でフロントガラスが割れてしまった。一般的に修理は10万円はくだらないようです。なんとか安くと思いネットで検索。見つけたのは埼玉の春日部にあるジャパンアートガラスさん。問い合わせてみると純正ガラスではないけれど輸入ガラスで5万で交換してくれるとの事、破格値でしたのでお願いしました。


分かりにくいけど窓枠のところの”ノ”の字から15cmほど中央に向かって亀裂が入っている。

ここからだと圏央道を使って大体1時間半。ちょっと遠いけど行く価値ありです。早速予約して行ってきました。交換自体はおおよそ1時間半で意外と早かった。接着剤で固定しているので30分ほどは固定してあるマスキングテープを剥がさないでくださいと言うことでした。支払いを済ませて帰路に。


土地勘がないのでナビ頼りで裏道をインターに向かって出発。クランクを曲がって幹線道路に出ようと手前で減速したら、幹線道路側からお爺さんの運転する乗用車がオーバーハングで侵入してきた。もちろんこちらはブレーキで停止、止まるんだろうなと思ったらそのままブレーキ踏まずに突っ込んできた、ガシャーン。ガラス交換から物の10分、最悪です。こんなことってあるんだね。全く何しにここまで来たんだか、警察呼んで保険屋に連絡。


左側のライト、グリル、バンパーがエンジンルームにめり込んで、コンプレッサーやエアダクトを押し込んでいて見た目よりもダメージあり...フレームまでは歪んでなかったので足回りは問題なさそうです。自走はできてので帰ってこれたけど、こっちは止まってたので望むのは10対0。後は警察の事後報告に基づく保険屋さんの働き次第です。最近の保険は車の価値によって保証額が決まるらしく、ネイキッドは古いので評価額が低く最悪修理代はカバーされないそうです。なんだかなー、何のための保険だか。大事に乗ってたので本当にショックな出来事でした。

2022年1月1日土曜日

Jimiの6弦


2021年末に気づいたJimiの6弦の逆巻き。いつもの様にPinterestでJimiの画像を見ていたらあれ?6弦が逆巻き⁈


画像を探すとかなりの確率で6弦が逆巻き。もちろんほとんどが普通に巻いてるんだけど、テンションを稼いでるのかな?多少の効果はあるかもしれないけど、あまり意味は無さそうだけど。って言うかチューニングが面倒だよね。

こんな画像も発見。よく見るとテレキャスヘッド。ヘッドが小さくなると音が低音寄りになるらしいけどこの当時はそこまで考えているとは思えない、ZZのビリーギボンズが言ってたけどこの頃のジミのステージ前には毎回20本ほどFenderからストラトが提供されていたらしいのでこの個体はその中の変わり種だったのかもしれませんね。