2018年6月4日月曜日

YAMAHA CH-10M II CHORUSの修理




古いヤマハのコーラスです。BBD素子を使ったアナログ回路のようででなかなか味があり好感が持てます。今回はフットスイッチの接触不良での修理依頼。早速解体。




構造から考えて、まずはフットスイッチ部分を外します。支点になるネジを二本外して少しずらすと外れます。中央のスプリングの右側にあるタクトスイッチが問題がある部分。




電池ボックス側からアクセスしてスイッチの返しのロック部分を外して本体から外側に押し出します。




分かりにくいですが押し出したタクトスイッチをさらに解体。接点復活剤でスイッチで内部を洗浄。このタイプは外側からスプレーしても内部の接点部分には届きにくんですね。古い物で解体できるタイプだったのでラッキーでした。洗浄後余分な液体を拭き取って元どおりに組み上げて完成。この個体、見慣れてくるとなんだか可愛く見えてくるのが不思議。



2018年5月27日日曜日

Three S F-180W


先日家族でディズニー映画「リメンバーミー」を見に行った。主人公のミゲールに影響されたのか娘が急にギター貸してって言い出した。映画のなかではエルネストデラクルスが白いガットギターを弾いている。コレは白いギターだと親バカでヤフオクッタ一本。




実は以前にThree SのF-180は手に入れていて、鳴りの良さ作りの良さに惚れていた。なので全く迷いはなく、落札金額も3000円という安さ!最高です。12フレットがおかしいという事でジャンク扱いだったんだけど、届いて見たらフレットの浮きが二箇所あっただけだった。リフレットする事もないので早速マスキングしてからアロンアルファで浮きを固定。はい、バッチリです。




後気になるところはプラスチックのブリッジサドル。ネック側に少し傾いていたので硬質プラスチックのタクトに交換。サドルを差し込むスロットとサドルのサイズが合ってないのが原因だったのでピッタリ合うように形成。だけどやっぱりちょっとネック側に傾きます。まあ前よりは全然マシなのでコレで良しとしましょう。




このThree Sというギターなかなか良く出来ていてさすがはスズキバイオリン、バイオリンの製作技術もふんだんに使われているようです。材料も良いものを吟味して使っているとか…特徴その1はドブテールジョイントと呼ばれるネックジョイント。この時代の古い国産アコースティックギターによく見られるネック起きが起きにくい構造でThree S独自の構造だったようです。手持ちの二本とも全くネック起きしてません。その2はトップの薄く削られたスプルース。合板だけども鳴りを重視して単板より薄く削られているそうです。鳴りの良さはこの辺りがかなり影響してるんでしょうね。その3は切り込みのないライニング。これはバイオリン造りの技術のようです。音に影響しているのかはわかりませんが非常に高い技術だそうです。




サイズはOOOで小振りなのにスケールは一般的なドレッドノートと変わりません。抱えやすいし弾きやすい。鳴りが良く音量もある。非常に納得のアコギです。うちにはドレッドのAE-25というモデルもありThree Sが3本もあると言う異常事態が発生しています。


こちらは以前入手したF-180。白塗装に比べて軽量、鳴りもちょっと違います。色以外仕様は同じだと思うんだけど指板はこっちの方が良さそう。両方ともとても弾きやすくて良いギター。





2018年3月16日金曜日

Tone Emporium テレキャスターピックアップ




カナダのピックアップメーカー。直訳するとトーン百貨店、まあトーン専門店的な感じでしょうか?ひょんなことから巡り合ったピックアップで50年代のテレキャスターサウンドを再現するためにワイヤーがスキャターワウンドで巻かれています。要するに不均等な巻き方でワイヤーを巻いています。昔は手で巻いていたので綺麗に巻けなかったっていうのが真実だと思いますが。ウェブサイトで購入したのでこの箱でカナダから届きました。




見た目はフラットポールピースで50年代ルック。抵抗値はリアが6KΩ、フロントが6.8KΩ。抵抗値は一般的なシングルコイルだね。ピックアップのリワインドをお願いしたグリニングドッグさんによるとスキャターワウンドの方が音抜けが良く音が太いらしいです。機械巻きで均等に巻く現在ではこの感じは出ないらしいです。




早速ナッシュに移植。確かに今までのピックアップとは違う音の広がりと奥行きがあります。まだ大きな音で鳴らしてないので分からないけどとてもいい感触で鳴ってます。これもうワンセット買っておけば良かった。只今サイトでセール中、セットでなんと$79。カナダドルは今80円ぐらい国際郵便の送料$19を入れても$98。総額日本円で¥8441と格安。これはアリでしょ。PayPalを持っていれば支払いも簡単、興味のある方は是非!

Tone Emporium TE-05
https://www.toneemporium.com/product-page/te-05-custom-52-tele-pickup-set



2018年3月9日金曜日

テレキャスターのピックアップ断線




家宝のシンラインのリアピックアップが断線してた事が発覚!これは大事件、何しろ代替えがないからな〜。何となくカリカリし過ぎるなとはとは思ってたんだけどまさか断線してるとは。




通常この時代(1960年台後半)のピックアップは抵抗値が6〜7KΩでテスターで簡単に測れます。断線すると抵抗値がが数十MΩとなりのほとんど通電してない状態になるわけ。今回リワインドをお願いしたのは困った時のグリニングドッグさん。もう10以上年前に73年のテレキャスターデラックスのリアピックアップをリワインドしてもらったんだけど当時のデータ通り完璧にしてもらいました。良い意味でも悪い意味でもその時代時代の音を知っているそうなので安心して依頼できます。






という事で早速リワインドしてもらいました。仕事早いです。送ってから一週間掛かりませんでした。ワックスポッティングしてもらったのでワイヤーの付け根が色あざやかになってます。

断線したワイヤーはこんな感じに外された物が送られて来ました。50年前のワイヤーです。長い間ご苦労様でした!

リワインド後の抵抗値は6KΩで60年代後半のピックアップはきつめに固くワインドされているようでそれを再現してくれました。

結果オリジナルにかなり近いようですが音は硬くなりました。ん〜、結果良かったんだか悪かったんだか分かりません。ただ2週間程経ちなんとなく音が落ち着いて来たような感じがしてるのでもう少し様子をみてみます。

シンラインのホローボディとの相性もあるのでこれはこれで良いのかも…