2017年10月5日木曜日

Greco SG Standard SS600WR Super Real Series 1981年製





70年代のSG Standardのコピーモデル。リアピックアップの位置やネックバインディングからおそらく76年製の形状ををコピーしたものだと思われる。現代のSGにはない深いネックジョイントのためブリッジとテールピースがボディエンド側にシフトしている。そのため見慣れた60年代のモデルと比べると短く詰まったような違和感がある。でもそのおかげでバランス位置が中央にずれてヘッド落ちはしにくくなっている。昔はバランスが悪く嫌いな形だったが今となると逆にかっこよく見える。




もう一つの特徴として大型のWide Travel Bridgeがある。別名Harmonica Bridgeと呼ばれていて大型で弦長補正範囲が広い。見た目は悪いがこ時代の特徴でありTune-O-Maticに比べて調整スロットが長いので弦に対して直角に搭載することができた。時代背景からいろいろな弦のゲージのオクターブ調整に対応するためらしいが巨大化に伴いサスティーンが増したりチューニングが安定したりとプラス効果が多い。このタイプは1970-1980年の間のGibsonで採用されていたが、その後は姿を消して行った。



このSGはGrecoの1981年製で当時のカタログから以下のスペックがわかった。

ボディ ワンピースマホガニー
ネック ワンピース、又はスリーピースマホガニー
指板 ローズ
塗装 ラッカー、ワインレッド
ピックアップ U-2000 (Uはウルトラの意味、ハム特有の粘りと高音部の泣きが特徴)



ネックは幅が広めで薄い、ラージヘッドでボリュートがある。
ピックガードは現行の型とは違い丸みがあり4ply。コントロールはスピードノブ。







この個体はローフレットの片減りがひどかったので擦り合わせでフレット頭を揃えた。もともとそんなに高さがないフレットだったので打ち替えた方が弾きやすくなると思うけど、まあ取り敢えずこのままで少し様子見。

サーキット内の配線を一部交換して、安物セラコンをオールドマイラータイプに交換。

サスティーンが気持ち良いとてもコンディションが良い一本。スライドも弾きやすく好印象な35年物を手に入れた。